violinist掛橋佑水[ヴァイオリニスト かけはしゆみ]のライナーノーツ

サン=サーンス / 序奏とロンド・カプリチオーソ イ短調 作品28

2013年11月27日

サン=サーンス(1835~1921)●フランス

サン=サーンスは素晴らしい天分に恵まれた作曲家であり、優れた技巧をもったピアニストであったと同時に論文《唯物論と音楽》、詩、劇作等を書いた典型的な教養人の一人でもあった。

彼の作品の基調をなす古典的均整、小品にみせる洗練(動物の謝肉祭)、そのほかのウィットネスとアイロニー、協奏曲などにみられる華麗さなどはすばらしく、聴衆と音楽とを容易にむすぴつけ得る親しみやすさは高く評価されている。

この曲はサラサーテのために作曲したヴァイオリンと管弦楽のための作品で、アンダンテの「序奏」と、アレグロ・ノン・トロッポの「ロンド・カプリチオーソ(気まぐれなロンド)」とから成り、「序奏」はメランコリックなジプシー音楽風、終章はヴァイオリンの難技巧を次々とくり出すはなやかなロンドになっている。